さよならは約束だらうか

もう一度会うときまでさようなら

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

店が潰れるということの悲しみ

もういいかな。 僕は以前サンマルクというお店を運営していたのですが、潰してしまいました。ピーク時で月商1300万くらいありましたが、閉店するころには平均月商800万~900万ほどになっていました。普通のレストランなら十分すぎる売上額なのですが、このサ…

「さよなら」といった不思議な少年の話

幼稚園時代、僕は近所の子が通う幼稚園ではなくて、キリスト系の幼稚園に通っていた。神様にお祈りしてからお弁当の時間だったので、不確かな記憶だけど、きっとそうに違いないのだ。僕はお祈りのとき必ず目を瞑ったフリをして、ちょっぴり薄目を開けたりし…

ZARDという付箋(最終回)そしてZARDはタイムマシンになった

外は完全に明るくなっていた。 20分休憩はあっという間だった。最初の10分休憩はかなりリフレッシュできたのだが、逆に20分休憩するとぼんやりしてしまう。脳が疲弊しているのか人の声がどこか遠くで聞こえるような錯覚を覚えてしまう。そう。。。学生の頃に…

ZARDという付箋③今日の朝は、二度とない朝

「やるか!」 パンッ!と組長の大きな手拍子で、僕らは一斉に段ボール箱を開け弁当箱を取り出し始めた。戦争の始まりである。 調理場に3人(三浦さんともう一人若手料理人と雑用バイトの子)、詰める係に10人という配分でスタートしたのだが、数が数である。…

ZARDという付箋②組長登場と呪詛の響き

「はい、わかりました」 と言うしかなかった。断れない。。。いや、断れるわけがない。どうやってやるかなんてわからないけど、2200個の弁当を作るしか選択肢がないのだ。 僕は料理人の三浦さんに相談した。 「2200個弁当の注文受けたんですけど、応援てホテ…

ZARDという付箋①レストランの立ち上げ。

ZARDの曲が突然カーラヂオから流れてきた。 ラヂオの良いところは予想だにしない曲が不意に流れてくるところだろう。何故なら僕の中でZARDとは、自ら聴くことのないアーティストのひとつなのだから。車を運転しながら僕は、20年前の今日の日の激動を想って苦…