さよならは約束だらうか

もう一度会うときまでさようなら

僕らの働く理由

僕は高校生のころバンドなんてものに明け暮れていて、進学やら就職やらとか、そんなことは全然考えずに来る日も来る日も楽器と戯れる毎日を過ごしていた。漠然と、大学に行ってもやることないなあ。。。何かモノを作る仕事とかしたいなあ。。。適当にバンド…

さよならは約束だろうか

【強制送還】国外退去処分が下されると五年間は入国許可が下りない。 不法入国、密入国して詐欺行為を働いたり、薬物を持ち込んだり、悪いことする外国人を排除することもあって、必要な法であることに間違いはない。 レストランで店長をしていたころ、僕は…

ペスがいた日 短歌連作

ペスがいた日 / たかはし みさお ダンボール親元離れ悲しみの汚れた君はうちの子になる 日は暮れて夜もベソベソする君を「ペス」とこれから呼ぶことにする いままでは起きることない時間でもただひたすらに早起きをする ねえ行くの?行くの?行くの!とクル…

店が潰れるということの悲しみ

もういいかな。 僕は以前サンマルクというお店を運営していたのですが、潰してしまいました。ピーク時で月商1300万くらいありましたが、閉店するころには平均月商800万~900万ほどになっていました。普通のレストランなら十分すぎる売上額なのですが、このサ…

「さよなら」といった不思議な少年の話

幼稚園時代、僕は近所の子が通う幼稚園ではなくキリスト系の幼稚園に通っていた。神様にお祈りしてからお弁当の時間だったので。きっとそうに違いないのだ。僕はお祈りのとき必ず目を瞑ったフリをして、ちょっぴり薄目を開けたりして周りの様子を伺う小賢し…

ZARDという付箋(最終回)そしてZARDはタイムマシンになった

外は完全に明るくなっていた。 20分休憩はあっという間だった。最初の10分休憩はかなりリフレッシュできたのだが、逆に20分休憩するとぼんやりしてしまう。脳が疲弊しているのか人の声がどこか遠くで聞こえるような錯覚を覚えてしまう。そう。。。学生の頃に…

ZARDという付箋③今日の朝は、二度とない朝

「やるか!」 パンッ!と組長の大きな手拍子で、僕らは一斉に段ボール箱を開け弁当箱を取り出し始めた。戦争の始まりである。 調理場に3人(三浦さんともう一人若手料理人と雑用バイトの子)、詰める係に10人という配分でスタートしたのだが、数が数である。…

ZARDという付箋②組長登場と呪詛の響き

「はい、わかりました」 と言うしかなかった。断れない。。。いや、断れるわけがない。どうやってやるかなんてわからないけど、2200個の弁当を作るしか選択肢がないのだ。 僕は料理人の三浦さんに相談した。 「2200個弁当の注文受けたんですけど、応援てホテ…

ZARDという付箋①レストランの立ち上げ。

ZARDの曲が突然カーラヂオから流れてきた。 ラヂオの良いところは予想だにしない曲が不意に流れてくるところだろう。何故なら僕の中でZARDとは、自ら聴くことのないアーティストのひとつなのだから。車を運転しながら僕は、20年前の今日の日の激動を想って苦…

携帯がない時代、人には糸電話があった。

高校生だったころ(もう30年以上も前の話だ)用事があって友だちの家に電話をした。文化祭の代休とかで平日の昼間。。。たしか月曜日だったと思う。夜に文化祭の打ち上げをどうする?とか、そんな他愛のない話だったような、うろ覚えな記憶ではあるけれど。 …

出会った瞬間から別れのカウントダウンは始まっている。

看護士さんの送別会だった。 30名ほどの看護士さんが一堂に会し、酒を飲む。辞めてゆく女性は語学留学のため渡米するようだ。同僚たちはそれぞれ声をかけ、笑いながら涙ぐんでいた。7年間在籍したという。それはそれは積もる話もあっただろう。お店の計らい…

会いたいのなら会いに行け

JAZZの生演奏。売れているには程遠い、けれどいっぱしの演奏は目を見張るものがある。JAZZの世界とはそういうもので、陽の目をみない割に卓越した演奏を奏でるミュージシャンというのはごまんといるものだ。 今日演奏したピアノトリオも然り。ご多分に洩れず…

「祝う」という生き方

つけっぱなしのラヂオからタレント予報士のかわいい声が聞こえている。桜の開花宣言が一日早いとか遅いとか、でも外はそんなに暖かくなくって、クリーニングに出そうと思っていたコートをまた引っ張りだすという始末。「予感」とやらに僕は油断してしまった…

NHK撃退したい人へ

NHKの集金人が来ると「あぁ、またか・・・」と思う人がほとんどだろう。 何故ならハッシュタグから辿り着いたあなた自身がNHK受信料を支払っていないからである。 基本「NHKでーす」と訪問する人はNHK職員ではないのだが(業務委託)支払情報を基にピンポイ…

辻村深月さんを深読み「名前探しの放課後」徹底考察&相関図

名前探しの放課後』再読しました。 今回は深く読み込んだ事情も含めてじっくりとこの作品を考察してみたいと思います。 以後かなりなネタバレなので、もう絶対知りたくない人は読まないでね。 この『名前探しの放課後』は上下巻約850頁にも及ぶ大作で、真剣…

「加害者家族」と「フクシマ県民」とを考える

例えば、もし殺人を犯し収監され服役中の兄弟がいたとして、そのことを人に話せるだろうか。 「手紙」という東野圭吾さんの小説である。ざっくり説明すると、服役中である兄の存在が弟の人生を狂わせる大きな負担として描かれた哀切伴う作品だ。 弟は殺人犯…